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Google Compute Engine入門を読んで


Google Cloud Platform(GCP)関連の情報をWeb検索すると、ほとんどと言っていいほどヒットする会社のサイトがある。吉積情報株式会社さんの関連サイトだ。Google関連の事業に力を入れられているようで、このたび、代表の方がGoogle Compute Engineの入門書「Google Compute Engine入門」を出版されたとの事で早速読んでみた。
内容はざっくりとこんな感じ。
  • Google Compute Engineの概要と導入手順
  • コマンドリファレンス
  • AWSとの比較
  • その他
まず、Web公式ドキュメントは全て英語なので、日本語での解説本というのはありがたい。書いてあるとおりにやれば、簡単にGCPのインスタンスにログインするところまではできる。

コマンドリファレンスまでが本書のページ数の8割強を占める。GCPはガッツリ使っていないので、リファレンス本としてはまだ出番は無さそうかな。

個人的には、機能、価格、性能(ベンチ)までとったAWSとの比較はとても参考になった。仕事でも「AWSでいいじゃん」とよく言われる事があるので、このAWSとの比較記事だけでも本書の値段分の価値はあると思っている。

先日Googleが、日本でも本格的にGCPを展開すると明らかにしていたけれど、まだまだWebや書籍の情報量が少ない。特に日本語の。だ。国内で本格的に展開するには、日本語のドキュメントが充実しているかどうかにかかっていると個人的には考えている。あとは国内の導入事例やサポート体制の情報が欲しい。

それにしてもGoogle関連の技術書の陳腐化は早い(iOSもだけど)。しょうがないことだけど、この本も来年には「こないだまではそうだったね」という部分がでてくるだろう。その時はぜひ第2版を!

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